DOUJIN PUBLISHING COMPASS / REFERENCE DESK紙・インク・製本

ガイド

印刷費と原価の考え方

印刷費、制作費、在庫として残る支出、販売ごとの手数料は発生する時点が違います。原価と販売後の残額を分け、入力した条件が何を含むかを記録します。

COST FLOW

同じ一冊にかかるお金でも、発生する時点は違う。

見積もりの印刷費、制作の外注費、在庫、包装、販売手数料を同じ「原価」として一つにすると、何を回収できていないかが見えなくなります。支出が発生する順で記録します。

制作前

初期支出

印刷、デザイン、校正、試作など、本を売る前に払う費用です。部数で割って見る前に合計を残します。

在庫中

まだ回収していない支出

印刷済みでも売れていない冊数は、初期支出を回収していない状態です。販売数と部数を混ぜません。

販売ごと

一冊・一注文の費用

包装、特典、配送、決済、販売手数料などは、売り方で増減します。初期支出とは別に入力します。

精算時

残額を照合

売上から何を引いた残額なのかを記録します。未払い、返品、税の扱いなどは実際の条件で別に確認します。

数字を三つに分けて読む

一冊の制作原価
初期支出を印刷部数で割った比較値。販売後の手数料や包装を含めるかは別に明記します。
一冊の販売後残額
頒布価格から、その販売で増える費用と手数料を引いた値。初期支出の回収前かどうかも分けて見ます。
最終的な損益
実際の販売数と全支出がそろって初めて確認できる結果。見込み販売数だけで保証しません。

ゼロにした費用にも、理由を残す

自宅作業、手持ちの資材、イベント会場で発生しない配送などを比較から外す場合は、空欄やゼロの意味を記録します。後で通販や委託を加えたとき、同じ計算結果を流用せず、包装・手数料・送料・精算時期をその販路の条件として戻せます。