DOUJIN PUBLISHING COMPASS / REFERENCE DESK紙・インク・製本

制作ガイド

小説本レイアウトの決め方

小説同人誌の文字サイズ、行数、余白、段組を、代表ページの試し読みから決め、文字数とページ数の試算へつなげる実用ガイドです。

小説本の試し読み

文字数を収める前に、
一ページを読めるようにする。

小説本のレイアウトは、字数・行数の設定を増やすためではなく、読者が本文を無理なく追える版面をつくるためのものです。まず代表ページで読むテストをします。

TEST ONE PAGE

最初に試す四つの場所

本文の長い段落

連続する文章で、行長、行間、余白、段落の切れ目が読みづらくないかを確認します。

会話が続く場面

短い行が連続しても、視線が飛ばず、改行のリズムが崩れないかを見ます。

ルビ・傍点・記号

作品で使う可能性がある要素を実際に置き、つぶれや不自然な詰まりを確認します。

見出し・章扉の前後

本文から章へ、章から本文へ戻る流れと、ノンブルの扱いを確認します。

調整する順番

  1. 1判型と余白を仮置きする。本文を端まで詰める前に、読める余白を残します。
  2. 2フォント、文字サイズ、字間、行間を一度に変えず、読みづらさの原因を一つずつ確認します。
  3. 3縦組み・横組み、段組は、作品の読み方と実際のページで比較します。
  4. 4版面が決まってから文字数をページ数に試算し、構成ページを別に加えます。
CHANGE ONE THING

読み試しでは、一度に一つだけ変える

文字サイズ、行間、余白、段組を同時に変えると、何が読みやすさを変えたのか分かりません。候補を比べるときは、前の版と違う条件を一つに絞ります。

  1. 01

    基準の一ページを置く

    代表ページを一つ選び、今の設定で出力します。

  2. 02

    変える条件を一つ決める

    たとえば行間だけ、余白だけというように、比較の理由を限定します。

  3. 03

    読後の事実を記録する

    「段落の先頭を探した」「ルビが窮屈だった」など、感じた箇所を書き残します。

READING SIGNALS

読みにくさを、設定値ではなく現象で捉える

視線が何度も戻る

行の長さ、行間、段落の切れ目のどれで起きたかを見ます。すべてを同時に詰めたり広げたりしません。

特別な表記だけが詰まる

ルビ、傍点、記号、見出しを実際の本文に置き、通常の段落とは別に確認します。

章の切り替わりで迷う

章扉、改ページ、ノンブル、余白の役割を分けて確認します。本文の密度だけでは判断しません。